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クオンティフェロンTBゴールド Quanti FERON-TB Gold
結核の診断薬、「結核菌特異的インターフェロン-γ産生能」の測定キットの商品名。
クラミジア症 Clamydial disease
【概要】クラミジアが原因で起こる病気。クラミジアは細菌より小さくウイルスより大きい中間的な微生物で生きた細胞の中に感染する。最近は動脈硬化巣から検出され、関連が疑われている。C. トラコマティスと、C.ニューモニエが様々な感染症を起こす。性感染症としては最も頻度が高く、診断したら接触者を治療することが必要。
【病型】(1) 非淋菌性尿道炎。潜伏期間は10日以上。男では外尿道口から排膿、排尿時不快感だが、女ではわずかの排膿、排尿時不快感程度である。(2)鼡径リンパ肉芽腫。(3)卵管炎から腹膜炎に及んだものでは不妊症の原因となる。(4)結膜炎、(5)肺炎。
【診断】尿道擦過物、子宮腟分泌物のグラム染色、蛍光抗体法、遺伝子診断法。
【治療】テトラサイクリン系抗生物質。
クラリシッド®錠
クラリス®錠
クラリスロマイシン
クリキシバン®カプセル
クリプトコッカス症 Cryptococcosis
【概要】クリプトコッカスは鳩の糞や土壌中にいる酵母様の真菌(胞子によって増える)。ほとんどはC.ネオフォルマンス。自然界に存在し吸入して肺に病巣を作る。HIV感染症では肺炎、髄膜炎、全身感染症(骨髄、肝臓、血液)を起こす。なおクリプトコッカス髄膜炎は、エイズ指標疾患である。
【症状】髄膜炎:頭痛、嘔吐、発熱、意識障害、麻痺、行動異常、寝汗、体重減少。皮膚の炎症巣。
【診断】感染している臓器(脳脊髄液など)から菌をみつける。血清や脳脊髄液のクリプトコッカス抗原を免疫学的に測定することは、感度も特異性も高いし、経過観察に有用である。
【治療】(1) アムホテリシンBの点滴、フルシトシンを併用することもある。(2) フルコナゾールの点滴。途中でイトラコナゾールの内服に切り替える。免疫能が回復しなければ再発率は80%なので、フルコナゾールを生涯続ける必要がある。抗HIV薬によりCD4細胞数が100/μL以上を3ヶ月以上に回復できれば中止できる可能性がある。
クリプトスポリジウム症 Cryptosporidiosis
クリンダマイシン
グルクロン酸抱合 Glucronization
【概要】肝細胞における化学物質(薬物)処理の一つのやりかた。肝細胞中の滑面小細体にあるグルクロニルトランスフェラーゼ(UGT1A1)という酵素によって、薬にグルクロン酸がくっつき水溶性の物質に変わる。このような抱合型の物質は微小胆管に移動され、胆汁中に捨てられる。体内で産生されたビリルビンは非抱合型ビリルビンとして肝臓に運ばれた後、UGT1A1の作用により抱合型ビリルビンに変化する。この非抱合型ビリルビンが間接ビリルビンである。したがって間接ビリルビンの増加は、(1)UGTの先天的な異常、(2)体内でのビリルビン生成過剰=溶血、(3)肝臓での抱合異常=酵素の阻害により出現する。インジナビルやアタザナビル硫酸塩などのプロテアーゼ阻害薬は(3)を起こす。
グルタールアルデヒド Glutal aldehyde
【概要】グルタラールは別称。HIVの消毒剤。2%液で30-60分浸すと効果があり、内視鏡などの医療器具の消毒に使う。皮膚や粘膜など生体には毒性があるので使えない。