ゲイ Gay
【概要】同性愛者の自称。元は「喜び」という意味。男女どちらでも言うが、主に性的な対象を男性とする男性を示すことが多い。
【概要】同性愛者の自称。元は「喜び」という意味。男女どちらでも言うが、主に性的な対象を男性とする男性を示すことが多い。
【概要】超音波(エコー)により頚動脈の壁や血流を観察する方法。壁の構造は全身のアテローム動脈硬化の程度を反映すると考えられる。比較的簡便な検査で体に害を及ぼさず、繰り返し検査ができる。動脈の壁は内膜、中膜、外膜でできており、内膜と中膜はあわせて内中膜複合体(IMC)と呼ばれる。IMCの厚さ(IMCT)は通常1mm未満であり、これを超えると動脈硬化があると考えられる。厚い部分をプラークと呼び、プラークが破綻すると脳梗塞の原因になるので詳しく観察する。IMCは加齢とともに厚くなり、高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満でさらに厚くなる。
【概要】脳の中の血管と脳実質の間の関所のような役割をしているメカニズム。実態は血管内皮細胞どうしの隙間で、そばにいるグリア細胞がバリアの調節をしているらしい。このおかげで脳の中の環境が一定に保たれている。
【概要】抗酸菌の一種である結核菌が起こす病気の総称。結核菌の細胞壁は分厚いミコール酸を含み胃酸や消毒液に抵抗し乾燥にも強い。細胞分裂が遅いため分離培養に時間がかかる。感染経路は空中に飛び散って浮遊する菌を吸い込む空気感染、エアロゾル(空気核) 感染である。このため家庭内、病室など閉ざされた空間で集団発生が起きやすい。最初に結核菌が漂着するのは肺だが、肺局所で抑えられなければ血流に乗って中枢神経、リンパ組織、泌尿器、腸、骨・関節など全身に広がる。これを免疫システムが宿主細胞と一緒に破壊するため、症状が重篤になる。例えば肺組織が壊れると出血(喀血)に至ることもある。エイズ指標疾患の一つであり、重(複)感染はエイズ発病となる。
【概要】世界人口の3分の1が結核菌に感染しており、毎年900万人が発病し200万人が死亡している。
【診断】HIV感染者に肺や肺外に活動性結核を診断したらエイズ発症である。(1)確定診断: 細菌学的培養により診断するが時間がかかる。最近は核酸増幅法(PCR、LAMP)で鋭敏かつ早期に診断できる。(2)臨床的診断:培養により確認できない場合には、X線写真やツベルクリン反応の陽性を参考に診断する。(3) 結核菌特異的インターフェロン-γ産生能(QFT、T-スポット・TB)の応用が有力になったがCD4数が100/μL以下のように免疫不全があると偽陰性になる可能性を考えておく。ツベルクリン反応は免疫力が落ちていると、陰性の結果となりやすい。HIV感染者の場合は5mm以上を陽性と考える。特に日本ではBCG接種が行われているため、ツベルクリン反応は結核感染していなくても陽性(偽陽性)になる。
【治療】標準的な治療は抗結核薬4剤で2ヶ月治療後、2剤以上で4-7ヶ月実施する。抗結核薬であるリファンピシンは薬物代謝酵素チトクロームp450を誘導して、プロテアーゼ阻害薬や非核酸系逆転写酵素阻害薬の濃度を低下させるので選択しない。エファビレンツとラルテグラビルカリウムは増量が必要である。リファブチンは薬物相互作用が少ない。CD4細胞数が200/μL未満と非常に低い場合は、結核の治療開始後2-4週でHIVの治療を開始する必要がある。結核菌は免疫原性が高く、抗HIV薬により免疫再構築症候群が発生しやすい(10-40%)。
【概要】染色体は遺伝子DNAと遺伝子以外の部分でできている。また染色体は父親由来、母親由来の相同な「対」となっている。この1対をゲノムという。ヒトのゲノムにある機能を持つ遺伝子の数は約10万個といわれている。
【概要】液状の大便の回数が異常に多いこと。排便量が1日あたり200gまたは水分量が200mLを超える場合と定義される。一般に小腸に原因があるものは水性で量が多く、大腸に原因があるものは回数が多くて痛みを伴いやすい。HIV感染者では下痢がよくみられ、治せる病気があるので原因を探す努力が必要である。キャンピロバクター、赤痢菌、非結核性抗酸菌などの細菌、クリプトスポリジウムなどの真菌、ランブル鞭毛虫、赤痢アメーバなどの原虫、糞線虫などの寄生虫、サイトメガロウイルスやヘルペスウイルスなどのウイルス、そしてカポジ肉腫や悪性リンパ腫などの腫瘍が下痢の原因になる。原因を特定して治療をすることが先決。細菌性の場合は止痢薬を使用すべきではない。HIV自体によっても腸粘膜細胞の萎縮が起こるとされ、吸収不良の結果、エイズ指標疾患であるHIV消耗性症候群になると言われている。抗HIV薬であるジダノシンとプロテアーゼ阻害薬には下痢を起こしやすいものがある。この場合は止痢薬でコントロールする。
【概要】「医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構」は昭和54年に「医薬品副作用被害救済基金」として設立され、国や製薬企業から委託されたスモン患者に対する「受託・貸付業務」、友愛福祉財団から委託されたHIV感染者に対する「受託給付業務」を行ってきた。平成16年4月から、独立行政法人医薬品医療機器総合機構が設立され、生物に由来する原料や材料を使って作られた医薬品と医療機器による感染等の健康被害について救済する「生物由来製品感染等被害救済業務」・・・・輸血などによる感染被害も扱っている。
【概要】通常、悪性リンパ腫はリンパ節から発生することが多いが、エイズでは他の臓器に見られず脳に原発する例が約15%で一つの病型と考えられている。全エイズの2-6%を占め、一般人口より1000倍以上の発生率である。EBウイルス感染B細胞の腫瘍化とみられる。すでに他の病気でエイズを発症している場合が多いこと、早期診断が難しいことなどの悪条件が重なり予後は不良である。
【症状】占拠された脳の部分症状、頭痛、発熱、痙攣、麻痺、言語障害、意識障害など。
【診断】(1)確定診断は生検組織による病理診断。(2)臨床的診断はCT、MRIなどの画像診断法により診断する。補助的には脳脊髄液の細胞検査、EBVのDNA量検査(感度80-90%、特異度100%)など。トキソプラズマ脳症との区別が難しい。
【治療】標準的治療法は確立していない。近年は(1)高用量のメトトレキセート療法8サイクルが勧められる。他に(2) リツキシマブを加えた化学療法、(3)化学療法ができない患者では全脳への放射能照射を行う。脳浮腫軽減のためにステロイドの短期併用を行なう。若年者では完全寛解を目指し自家造血幹細胞移植も行われ、例えば完全寛解率66%、4年生存率65%と大きく改善してきている。
【略号】EVG/cobi/TAF/FTC
【概要】抗HIV薬。配合剤インテグラーゼ阻害薬『エルビテグラビル』、インテグラーゼ阻害薬の血中濃度を高く維持する『コビシスタット』、核酸系逆転写酵素阻害薬『エムトリシタビン』、『テノホビルアラフェナミドフマル酸塩』の商品名。詳細は、『エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビルアラフェナミドフマル酸塩』を参照。