広島大学病院では、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、引き続き出来る限りの感染防止策を講じて、患者さん並びに訪問者の方の安全を確保することに努めております。
つきましては、本院で実施しております自費診療でのPEP処方(抗HIV薬の曝露後予防 内服)に於いても、希望される方の移動時の安全を確保するためにも、現時点で緊急事態宣言、もしくはまん延防止等重点措置対象の地域に在住されている方、またはその地域で性交渉があった方はご遠慮いただく場合がございます。
ご理解の程、宜しくお願い申し上げます。
<広島大学病院> 自費診療でのPEP処方について抗HIV薬の曝露後予防内服
PEPについて
PEP(ペップ)とは曝露後予防(Post Exposure Prophylaxis)の略語で、HIV感染予防策です。HIVに感染したかもしれない行為の後(曝露後)72時間以内に、HIV感染症の治療に使われる薬を内服します。
薬の服用は1日1回もしくは2回、30日間続けます。
PEPの対象になる方
- HIV感染者、もしくはその可能性がある人とコンドームを使用しない性的接触を行ってから72時間以内の方
PEPの対象にならない方
- 自身がすでにHIVに感染している方
- 性的接触の相手がHIV陰性者と分かっている方
*医療従事者の職務中の針刺し事故のPEPについては、労働災害として労災保険の対象となります。勤務先医療・福祉機関のある県の健康対策課、もしくは広島大学病院またはお近くのエイズ拠点病院にお問い合わせください。
広島県の場合は、広島県感染症・疾病管理センター(ひろしまCDC)にてご確認ください。
費用について
- 性交渉後の曝露後予防を目的とした抗HIV薬の内服は、日本では未承認のため保険適応外となり自費診療となります。
- 当日全額支払いとなりますが、クレジットカードでのお支払いも可能です。
-
費用の内訳は以下の通りになります。(税抜き表記、受診時の診療点数に準ずる)
<初診・再診・検査料>初診料 ¥2,910+処方箋料 ¥600 再診料 ¥760 +処方箋料 ¥600 検査料 ¥3,330(*HIV-1.2抗原・抗体同時測定検査の場合) *広島大学病院の規約にて
①日本の公的医療保険に未加入
②外国籍
③日本に生活の拠点がない
以上3つの項目全てに該当する方は保険診療点数1点30円となり、上表料金のみ3倍となります。証明ができるものをご持参ください。<薬剤費>
薬剤費 ①初診時 14日分:約¥100,000
②再診時 16日分:約¥115,000*広島大学病院では薬をお渡ししておりません。処方箋を発行しますので、薬局にてお買い求めください。
<概算>1点=10円の方の場合
診療費 薬剤費 合計 初診 約¥3,500 約¥100,000 約¥103,500
(検査料は別途)再診 約¥1,500 約¥115,000 約¥116,400
( 〃 )総合計 約¥220,000+税
診察時間
平日 8:30〜16:00(土、日、祝日、時間外は不可)
診療科
広島大学病院血液内科
受診予約
広島大学病院エイズ医療対策室にお電話いただき、「予防内服PEP(ペップ)利用希望」とお伝えください。
(広島大学病院エイズ医療対策室 TEL:082-257-5351)
予約なく来院された場合は、原則診察に応じることはできません。
ご予約時にエイズ医療対策室スタッフから注意事項を説明します。
- PEP処方対象であるか
- 料金と支払い方法
- お名前、生年月日、ご連絡先(居住地)、診察券・公的医療保険証の有無、ご利用言語等
受診日時をお伝えします。
- 当日の所要時間は1〜2時間の予定ですが、状況によりお待たせすることがあります。
ご了承ください。
初診から再診までの流れ
初診手続き
- 広島大学病院来院後、診療棟1階中央受付【3番・4番:初診窓口】で血液内科受診の手続きを行います。
- 日本の公的医療保険に未加入の外国籍で日本に生活の拠点がない方は、パスポートとクレジットカードの提示が必要となります。
- 広島大学病院の診察券をお持ちの方はご持参ください。
- スタッフが案内する診療科の受付で受付を済ませてお待ちください。
医師の問診、診察
- 診察室で医師が問診と診察を行います。
- 薬の効果と副作用、服用方法、保険適応外使用に関する費用等についての説明を受けた後、同意文書に署名していただきます。
- HIV-1.2抗原・抗体同時測定検査を希望された場合は、採血を行います。
- 初回は14日分の処方箋を発行します。
料金計算
- 診療科受付の料金計算窓口に、処方箋等を提出します。
広島大学病院での医療費の支払い
- 診療棟1階の自動精算機、または中央受付【9番:支払窓口】で広島大学病院での医療費の精算をしてください。
薬のお渡しとお支払い
- ご自身で院外薬局に処方箋を出し、お支払い後にお渡しとなります。
- 保険適応外の自費診療である旨を薬局窓口に伝えてください。
- 薬局によってはクレジット利用ができない場合もあります。事前にご相談ください。
再診
- 服用後14日後に再受診となります。
- 医師の診察時に副作用の確認等を行い、問題がなければ16日分の処方箋を発行します。
- 支払い、薬の受け取り等は初診時と同様に行ってください。
副作用について
- PEPに使用する抗HIV薬は数%の確率で嘔気などの胃腸障害、2〜4%の確率で不眠やいらいら感、体が上下前後にふわふわ動くように感じる浮動性めまいなどを起こすことが報告されています。
- PEP服用後の副作用は医薬品副作用被害救済制度が適用されません。副作用出現に対する診療費、薬剤費、検査費用は自費診療となりますので、予めご了承ください。
- 服用後、気になる症状がありましたら広島大学病院エイズ医療対策室までご連絡ください。
性感染症を防ぐために
PEPによりHIV感染を予防することはできますが、他の性行為感染症(梅毒・A型肝炎等)を予防することはできません。コンドームを使用する等感染予防策は引き続き行ってください。
ご連絡先
広島大学病院 エイズ医療対策室
〒734-8551 広島県広島市南区霞1-2-3
TEL:082-257-5351